









よりみちラウンジ
札幌駅前通り地下歩行空間に展開するパブリックスペースのかたちとして、歩行空間に広く面する「よりみちラウンジ」を提案しました。テーブルとベンチが一体になった大きなオブジェは、人々が自由に立ち寄り利用できる、以下3つの機能を持ちます。1, 歩行空間からすぐに腰掛けられるベンチ、2, メイン通路と距離を保って居場所をつくるテーブル席、3, メイン通路から枝分かれし生まれる小道(よりみち)。以上3つの機能は、メイン通路から壁に向かって、視界を遮らない3つのレイヤーとなって構成され、その重なりは、地下空間に広がるラウンジとして、安らぎのランドスケープをつくります。このオブジェは、短期利用、会期後リサイクルに回すことを考慮し、強化ダンボールで制作しました。
札幌駅前通り地下歩行空間は、四季を問わず快適な歩行空間を創出するために計画された、さっぽろ駅と大通駅を結ぶ長さ520mほどの地下通路です。メインの用途は移動のための歩行者通路ですが、通路としての機能のみならず、人々が留まることのできる広場や、歩行空間を尊重するように通りから距離を空けて道沿いに連なる店舗など、単なる歩行空間でも商業空間でもない、人々の振る舞いに寄り添った、有機的で流動的な都市空間となっています。「よりみちラウンジ」は、そのような都市的歩行空間に身体を委ねた時に、人々の振る舞いと場所から自然と生み出される形を目指して制作しました。終日、人々が行き交う歩行空間に、本流から枝分かれする支流をつくる。人々は歩くスピードを緩め、そこに「よりみち」できる。ちょっと休んでいく人、待ち合わせをする人、ノートパソコンを広げて仕事をする人。そしてしばらくしたらまた本流へ合流していく。その一連の流れを、地下空間にランドスケープとして浮かび上がらせる、装置としての「ラウンジ」を提案しました。
第2回 札幌駅前通アワード まちづくり部門 最優秀賞